連れていくのが難しいときも獣医にオンライン相談できると安心

ペットは種類も多様で、体調が悪くなったときの症状や病気の種類なども異なります。
人間とは異なり「どこが痛い」「調子がおかしい」と話せないため、ペットの診療を行うには、実際に状態を診るのがベストです。
もっとも、さまざまな事情で動物病院に連れていくのが難しい事態も起こり得ます。
急を要する状態のときも、人間と違って救急車も呼べません。
そういったときに、獣医にオンライン相談ができれば、少しでも助けになるはずです。

ペットの異変は気づきにくいことも

ペットは自らの症状を話せず、常に一緒にいる飼い主でも気づける異変は限られています。
下痢をしたり、目やにがひどかったりするなど、目に見える症状であれば気づけますが、そういった外部への症状が出ないケースだと気づきにくいです。
そのため、急に様子がおかしくなるなど、飼い主が慌てるケースも少なくありません。
そうしたとき、かかりつけの獣医のもとへすぐに連絡がとれ、駆けつけられればベストです。
もっとも、それが難しいこともあります。

来院が難しい場合のサポート

動物病院の中には、開業時間以外の夜間や休診日であっても、緊急時は電話のお問い合わせにて24時間対応していたり、緊急対応を行っていたりするケースもあります。
緊急で駆けつけられれば、実際に状態を診て処置を行うことが可能です。
もっとも、飼い主が動物病院まで連れていくのが難しいケースや、移動時間も不安なほど一刻を争うようなケースも想定されます。
そうしたケースに備えて、オンライン窓口を開設しておくのも、ペットの命を助けたり、飼い主に安心を与えたりすることにつながります。

連れていくのが難しいケース

では、オンライン相談ができると安心できる、連れていくのが難しいケースとして、どんなケースが想定されるでしょうか。
たとえば、以下のようなケースが想定できます。

かかりつけ医がいない

かかりつけの獣医がいると、すぐに連絡をとったり、訪問診療をしてもらえたりする可能性があります。
24時間対応をしている動物病院の中には、初診は対応していないケースもあります。
かかりつけ医がいないと、今すぐ診てくれる動物病院探しからはじめなくてはなりません。
すぐに行ける距離にあり、その日が休診日ではなく、その時間帯に診療している動物病院を探すのは、かなり大変なことです。
地域によってはインターネットで検索しても、ほとんどヒットしないこともありますし、その動物病院が運悪く休診日の可能性もあります。
そのようなとき、オンライン相談窓口が見つかれば、場所を問わず相談することが可能です。

近くに動物病院がない

かかりつけ医の有無を問わず、近くに動物病院がなくて連れていくことが難しいケースもあるでしょう。
いつも行っている動物病院までの距離が離れていたり、休診日で急患も受け付けていなかったりするケースなども想定できます。
インターネット検索で見つけた動物病院も遠くて、連れていくことが難しい場合は、オンライン相談のほうがスピーディーです。

連れていく手段がない

いつも車で、かかりつけ医まで定期健診などに行っていたのに、具合が悪くなったときに限って、車を出してくれる家族が仕事で留守や外出中などタイミングが悪い場合もあります。
ペットを乗せることをタクシーに断られてしまったり、ゲージがなく、電車やバスで連れていくのも難しかったりするケースもあるかもしれません。
こうした場合も、オンライン相談ができれば移動せず、その場で相談が可能です。

夜間や早朝などの時間帯

夜間や早朝など、動物病院が閉院している時間帯に様子がおかしくなったときも、連れていくのが難しいです。
仮に緊急対応をしている動物病院であっても、深夜に移動手段がないケースもあります。
都心暮らしでマイカーがなく、いつもはゲージに入れて電車やバスで動物病院に連れていっていたようなケースです。
電車もバスもなく、徒歩で行ける距離に場合、タクシーも捕まらない、ペットの乗車を拒否されるなどすれば、移動手段がありません。
深夜などの時間帯もオンライン相談を行えれば、様態が急変したときなどにニーズが生じます。
獣医が交替で24時間対応するオンライン相談窓口を設けたり、お問い合わせが入れば、時間帯を問わず対応可能な体制を整えたりしておくと、飼い主に安心を与えられます。

すぐに運ぶことが難しい

大型犬がぐったりしてしまうと、1人暮らしの女性をはじめ、飼い主だけで運ぶことが難しくなる場合も少なくありません。
寝たきり状態になった老犬や、具合が悪く動かすことが難しいケースなどもあります。
こうした場合もオンライン相談できれば、少しでも体調の回復や、状態を楽にしてあげるための方法のアドバイスをもらうことが可能です。

連れていくのが難しい事情がある

ペットは家族の一員といっても、やはり人間の生活が優先されてしまうのは致し方ありません。
小さな子どもがいて置いていけない、介護が必要な家族がいる、飼い主が妊娠中や病気、ケガで療養中など、具合が悪くなったペットを動物病院に連れていくのが難しいケースもあります。
自営でお店を営業中、リモートワーク中で仕事を休むことが難しいときもあるでしょう。
家を離れるのが難しい、外出が難しい事情があるときも、自宅にいながらオンライン相談ができれば安心です。
仕事中の方もオンライン相談なら、休憩時間などの合間時間に短時間のお問い合わせも可能です。

連れていくのが難しいときもオンライン相談でカバー

距離が遠い、移動手段がない、診療時間外は自宅を離れられない事情があるケースをはじめ、ペットの状態によっては動かしたり、移動させたりすることが体の負担になり、症状を悪化させるおそれもあります。
こうした連れていくのが難しい状態のとき、オンライン相談でも対応できることが多々あります。

現在の状態を診られる

飼い主から現在の状態や直近の経緯をヒアリングしたり、カメラでペットの状態を詳しく見せてもらったりすることで、現状の症状を推察することが可能です。
目や口元、お腹やお尻など、気になる部分をズームアップして撮影してもらえれば、より細かく診断ができます。

応急処置の方法を伝えられる

およその診断がつけば、応急処置の方法やその場で行えることを飼い主にアドバイスできます。
水分をとらせる、体を温める、患部を冷やす、頭の位置を高くする、低くするなど、ペットの症状を緩和したり、どのように様子を見るべきかを伝えたりすることが可能です。

薬の発送ができる

皮膚のかゆみやただれなどの状態をカメラで確認し、皮膚病であることがわかったり、ノミやダニが原因だとわかったりすれば、専用の塗り薬や飲み薬などの発送もできます。

生活習慣や食生活のアドバイスができる

軽い風邪や食あたりなど、とくに重篤な病気が疑われない場合や、生活習慣などが影響していると思われる場合には、生活習慣や食生活のアドバイスができます。

経過観察ができる

最初の相談でアドバイスをし、翌日以降も状態に異変がないか、改善しているか、引き続きオンライン相談を通じて経過観察も可能です。

必要があれば出張診療につなげられる

連れていくのが難しい状態で、オンライン相談を通じて緊急性が高いと判断した場合など、獣医のほうから出張して診療を行えます。
オンライン相談でおよその状態がわかっているので、処置や薬の準備もしやすく、適切な対処が可能です。