発達障害の相談の難しさとオンライン相談導入の魅力

発達障害について相談する場合、オンラインの導入がなかったら、通院することが基本となります。
大人になってからの場合は心療内科、お子さんの場合は小児科が一般的です。
大人の場合、通院自体は大変でなくても、心療内科に通うことに抵抗を示す方が多い傾向にあります。
お子さんの場合は小児科ですが、お子さんを連れての通院も大変です。
オンラインの導入があることで、発達障害を抱える大人もお子さんも相談へのハードルが下がります。

そもそも発達障害とは?

発達障害は、衝動性・自閉性スペクトラム・学習障害などの総称です。
ほかには、チックや吃音なども含まれます。
発達障害は、昔は認知されておらず、特性を抱えた大人や子どもに対し「少し変わった人」「少し変わった子」として理解されていました。
一方で「躾がなっていない」と言われて誤解されたり、変わり者として敬遠されたりと、二次障害を抱える方も多いです。
今は発達障害について広く知られることになり、検査を受けることで発覚する方も増えています。
発達障害が発覚することで、お子さんであれば療育をうまく受けることによって、困った特性が小さくなり、適応できる可能性が高いです。
大人になってから発覚した方も、仕事内容を見直すなどで、障害年金を受けることなく適応できる可能性もあるのです。

発達障害を抱える方が病院で相談することの難しさ

昨今は、発達障害について理解を得やすい傾向にはありますが、まだ偏見を持たれやすい一面は否定できません。
少し何かを察せなかっただけで発達障害の疑いをもたれることもあり、発達障害について話しにくい一面もあります。
発達障害は病気ではなく、特性だと言われています。
しかし、発達障害のことで障害手帳を持つとしたら、精神障害に分類されるため、偏見を持たれることに恐れを持つ方も多いです。
お子さんの場合であっても、子ども同士のトラブルを心配する可能性も否定できず、不安に思う方もいらっしゃることでしょう。
上記の心理的な面から、病院へ相談に行くことに葛藤を抱く方も多いです。
せっかく受診する決心をしても受診する方が多すぎて、病院に行っても検査まで行きつかないケースもあります。
病院の先生によって「もう少し様子を見ましょう」などと言われるのです。
大人の発達障害の検査についても相談者が多く、相談の予約だけで数か月待ちなどというケースも多々あります。
また中には、交通機関が発達していない中で車所有がないなど、通院自体を難しく感じている方もいます。
車を所有していない方は、タクシーを使うなど工夫されている方も多いですが、オンラインで済むのであれば、それが便利だと感じている方も多いでしょう。
交通機関の発達に関係なく、心理的に発達障害の相談を通院して行うことに難しさを感じている方、車の所有がないなどの問題で通院自体を難しく感じている方、どちらも通院に関してハードルを感じている方は多いです。
薬を処方してもらう場合、通院は必要不可欠である部分もありますが、相談のみの場合であればオンラインで済むほうがよいと感じている方も多いことでしょう。

発達障害のオンライン相談の魅力

発達障害のオンライン相談の需要について触れてきましたが、オンライン相談導入の魅力について解説していきます。

自宅で相談ができることによって人に見られる心配が不要

発達障害の相談をするにあたってハードルが高く感じられるのは、通院する姿を周囲に見られる心配がある点です。
とくに大人であれば、心療内科に行くことが多いことから、精神的な問題を抱えているのではないかと懸念されてしまう可能性も否定できません。
昨今は、うつなどの精神疾患に理解が出てきた一面はありますが、一方で仕事が続けられるのかなどを心配されると、不利になる可能性もあります。
発達障害の相談だとしても、理解が得られつつある世の中とは言えど、まだ偏見がある一面も否定できません。
したがって、通院している姿を見られる心配がないという点で、オンライン相談は非常に魅力的です。

変化に弱いお子さんを通院させる難しさから解放される

発達障害にはさまざまな特性があるため一概には言えませんが、変化に弱い子が多い傾向にあります。
いつも通りでないことが、癇癪の原因になってしまうことも多いです。
癇癪を起して地面にひっくりかえってしまうと、親でもどうしようもない一面があります。
抱き上げても暴れるため、強く頭を打ってしまう危険性があります。
さらには、周りからの冷たい視線に、心理的に参ってしまう親御さんも多いです。
ときには「躾がなっていない」と言われて落ち込む方もいます。
したがって、通院することなくオンラインで発達障害の相談ができたら、発達障害のお子さんを持つ親御さんの心身の負担を軽減することに一役買います。

未診断の方も診断済みの方も不安が軽くなる可能性もある

発達障害の診断は難しいもので、簡単に結論が出せるものではありません。
したがって、オンラインで相談してからすぐの発達障害の診断は難しいでしょう。
発達障害のことが知られるようになった昨今「もしかしたら自分もそうなのでは?」や「子どもがそうなのでは?」と不安に思っている方も多いです。
直接診断には結びつかなくても、対応を変えることで、困りごとが減る可能性があります。
たとえば、大人の発達障害の可能性を心配している方であれば、スマホなどでスケジュール管理をしてアラームで知らせるようにすることで、忘れてしまうことへの対処になるケースも多いです。
子どもの場合、事前にこれからすることを説明すれば、スムーズに動けるようになったり、癇癪が減ったりすることもあります。
しかし、上記の対処は一般的なところがあり、人はそれぞれ違いますので、うまくいかないこともあります。
その場合、発達障害のプロの方に相談することによって、よりその人にぴったりの対処を探れる可能性が上がるのです。
発達障害の診断がほしいケースとして、障害手帳を得たい、障害者雇用で就職したいケースが考えられます。
オンライン診察も普及しつつありますので、病院に相談が必要ですが、オンライン診察を取り入れていない場合は直接出向き、医師に相談のうえで検査を受ける必要があります。
多くの場合は、困りごとを解消したい場合がほとんどでしょう。
投薬を必要とする場合は、また通院が必要である可能性が高いですが、相談によって対処できそうであれば、オンライン相談で対応できる可能性が高いです。
最近は発達障害の相談が増えているので、予約をとるにも苦労する場面が多いですが、オンライン相談ができると相談と投薬、診断を分けられます。
したがって、相談のみの方はオンライン、投薬診断が必要な場合は来院するなどで、混雑を解決できるという期待度は高いです。

発達障害についてオンラインで相談できる窓口拡大は急務

発達障害は、ネットで相談されているケースが多いです。
理由は、やはり受診へのハードルが高いことが推測されます。
しかし素人の方に相談をしても「ただ単に躾が悪い」と言われるなど、傷つくだけで終わってしまう可能性も否定できません。
発達障害や不登校などでもそうですが、本当に困ったことに関してはプロに相談をして、無駄に傷つくことなく解決に結びつけることが大切です。
発達障害のオンライン相談を導入することにより、一人で悩んでいるご本人や親御さんが気楽に相談できる環境を整えることは急務とも言えます。