妊娠中や産後には、各自治体の助産師が自宅訪問をして、アドバイスやケアを行います。
産婦人科や助産院へ通院して定期検診を受けるなど、専門家と話す機会も少なくありません。
もっとも、妊婦さんはつわりや腰痛などで外出がつらく、誰にも会いたくないときもあります。
子育てで、外出が難しい妊婦さんもいることでしょう。
オンライン相談ができれば、誰にも会わずに辛い時期をサポートでき、妊娠うつ、産後うつなどの予防にもつなげることが可能です。
この記事の目次
自治体の助産師によるオンライン相談
自治体では妊娠中から産後にかけて、助産師や保健師などの専門職員が妊婦宅を戸別訪問して、状態の確認をしたり、相談に乗ってアドバイスをしたり、母乳マッサージなどのケアを行ったりしています。
もっとも、産休に入るまで仕事をしていて、会う時間がとりにくい方も少なくありません。
また、頻繁に訪問することは難しいことから、その間につわりや腰痛が辛くて悩んだり、妊娠うつや産後うつになったりするなど、ストレスを抱えて苦しんでしまう妊婦さんも少なくありません。
いつでもSOSができ、辛い思いや状態の相談ができるよう、オンライン相談窓口を設けると妊婦さんも安心です。
訪問不要で効率的
定期訪問に行ったけれど留守だったなど、なかなかアポイントがとれず会えないケースもあります。
自治体によっては人員不足やほかの業務も多く、思ったように訪問の時間が作れず、困っているケースもあるかもしれません。
オンライン相談を導入すれば、訪問しなくても顔を見ながら対応できます。
無駄な移動時間がなくなるので、その分一人ひとりの妊婦さんに時間をかけて対応できるようになります。
電話での確認と異なり、顔色や表情を確認でき、場合によっては周囲の生活環境なども垣間見られるので、より適切なケアが可能です。
子育て中の妊婦さんが育児ストレスを抱えていないか、上のお子さまの顔を見せてもらうなどしてチェックもできます。
顔や状態が見えない電話だけでは分からないことも確認しやすいので、安心の方法です。
つわりなどで会いたくないときもサポートしやすい
妊婦さんが在宅していても、つわりなどで辛いときは、誰にも会わずにそっとしておいてほしいと思うことがあります。
そうした妊婦さんもオンライン相談を導入することで、少しでも調子がいいときや、辛くて仕方ないときにベッドに横になりながらでも相談してもらえます。
感染症対策になる
妊婦さんは、強い薬などはできるだけ飲まないほうがいいため、病気に罹患しないよう神経を使っています。
コロナやインフルエンザをはじめ、ノロウイルスや風疹などの感染症に感染しないよう、誰にも会わずに相談したいという方も少なくありません。
不安の中で、直接会って助産師と面談するより、オンライン相談のほうが安心です。
万が一の感染時もサポートできる
「同居の家族が陽性になった」「子どもが保育園でインフルエンザにかかり、看病しなくてはならない」など不安を抱えてしまったときも、オンライン相談ならすぐに相談できて便利です。
専門家に隔離の仕方や、感染予防対策などのアドバイスを受けるとともに、その後の経過などもチェックできます。
産婦人科医や助産師へのオンライン相談
妊娠中の定期検診を受けたり、出産を予定している産院の産婦人科医や助産師とオンライン相談ができたりすれば、妊婦さんにとっては安心・便利です。
産婦人科医や助産師にとっても、妊婦さんの不調や精神的な変化に速やかに気づけるので、今後に向けて万全の体制で安心の出産ができるようサポートができます。
わざわざ来院しなくていい
通院している産院はすぐ近くにあるとは限らず、電車やバスを乗り継いだり、タクシーなどに揺られて行ったりしなくてはなりません。
つわりや腰痛、体がだるくて辛いときに、この辛さをどうにかしたいと相談したくても、行けないのが悩みです。
オンライン相談なら、辛い状態のときも自宅から相談できます。
つわりで辛そうな姿を誰にも見られたくないときも、誰にも会わずに相談できます。
妊娠うつなどストレスが溜まり、誰かに会うのが辛いときや、家族にも相談できずに苦しんでいるときも、オンライン相談で誰にも会わずに、専門家に相談できるのがメリットです。
子育て中の妊婦さんも安心
妊婦さんの中には、はじめての妊娠ではなく、すでにお子さまがいて、子育てしながら頑張っている方も少なくありません。
子どもを連れての通院が大変、子どもを預ける場所がないという方も、オンライン相談なら自宅から気軽に相談できます。
一人目の妊娠のときとは体調が違うなど、不安があるときも誰にも会わずに相談できて便利です。
里帰り出産の産院と事前相談ができる
ギリギリまでご主人のもとで過ごし、出産予定日の1ヶ月ほど前に実家に帰って、里帰り出産を予定している方もいるかもしれません。
事前に里帰り出産をする産院を予約しているとはいえ、直前まで何のコンタクトもとれないのは不安です。
オンライン相談ができれば、担当してくれる産婦人科医や助産師と事前に顔合わせができ、相談もできます。
里帰り出産の受入れ側も、妊娠中の経過を確認できるので、妊婦さんに合わせた出産準備ができます。
電話などでの確認と異なり、オンライン相談なら顔色や表情、動画などでお腹周りを映してもらい、体型の変化などをチェックできるので、より的確な判断が可能です。
誰にも会わずに相談できるさまざまなこと
つわりがひどく気持ちが落ちると、誰にも会いたくないと引きこもりがちになります。
また、体型の変化に不安になり、誰にも会いたくないと感じる方も少なくありません。
オンライン相談なら、誰にも会わずに相談できるので、産婦人科医や助産師も妊婦さんの異変に気づきやすいです。
過度なストレスを抱えたり、メンタルヘルスに異変を生じたりする前に、適切なアドバイスやケアが可能となります。
事情がある方も相談しやすい
はじめての妊娠で不安のある方をはじめ、思いがけないタイミングでの妊娠に戸惑っている方や、未婚で妊娠して誰にも相談できずにいる方なども、オンライン相談なら相談がしやすいです。
妊娠していることを周囲の方にまだ言いたくない、気づかれたくないといった方も、誰にも会わずに相談できます。
妊娠中からシングルマザーとして子育てする決心をしている方、出産費用や産後のお金や生活のことが気になっている方も、行政機関の助産師や子育て支援課などに相談できると安心です。
精神的な不安も妊婦さんに大きく影響するため、オンライン相談で安心を与えることも大切になります。
妊娠中の相談
つわりが辛くて赤ちゃんが大丈夫かと不安になったり、妊娠による体や生活の変化に不安を感じたりする方は少なくありません。
産休に入ったり、つわりがひどすぎて仕事を休んだり、離職したなどで在宅の時間が増えたり、一人で過ごす時間が増えると、精神的にストレスを抱えがちです。
誰かに話を聞いてほしいときも、オンライン相談なら速やかにつながれます。
出産後のこと
出産後の体の戻りが遅いと悩んだり、腰痛などで苦しんでいたりするとき、母乳の出で悩んでいるときも、外出することなくその場で相談できれば安心です。
オンライン相談ならお互いに動画で見せあえるので、授乳の仕方を教わる、乳房マッサージの方法を分かりやすく見せながら行うなどができます。
ワンオペ育児による孤独とストレスを心理カウンセラーに相談できたり、産後の職場復帰に向けて仕事と子育ての両立やキャリアプランの再構築などを、キャリアカウンセラーなどにオンライン相談できたりする窓口もあると安心です。