接客業や接客サービスは、人と人が向き合い、接して行うのが当然と思っていませんか。
日本ならではのおもてなしの精神、思いやりや配慮は、人同士が接することで初めてできるものというのが、これまでの常識でした。
しかし、技術が進歩し、人々の考え方や価値観も変化していくなかで、オンライン接客も実際に会うのと変わらず成果が期待できるようになりました。
顧客にとっても、営業マンや接客スタッフにとってもメリットがあります。
商機を増やせるうえに、売上アップにもつながる、オンライン接客の特長やメリットを見ていきましょう。
この記事の目次
売上アップに役立てるために知っておきたいこと
売上を上げるための戦力といえば、接客を伴う営業職です。
営業職の接客力やコミュニケーション力、提案力といった営業力が売上アップに大きく影響します。
営業力の高さが商機を握り、売上アップのカギを握っているわけです。
今の時代、一部の業界や業種では、足で稼ぐ営業の伝統が残されているものの、多くのケースで転換を余儀なくされています。
企業や入居しているビルのセキュリティが強化され、事前のアポイントなしでの訪問営業はほぼできなくなりました。
つまり、かつてのような飛び込み営業のチャンスは失われています。
残業や過剰接待なども敬遠される時代となり、昔ながらの営業手法は通じなくなりつつあるのです。
ライバル会社の営業職より、いかに何度も通って熱心さや役立つことをアピールするかが重要とされ、始業時間前の早朝から待つ、終業後に待つといった経験をしたベテラン職員さんは多いはずです。
電話やメールなどでお問い合わせを受けても、商談や契約の手続きは対面で行うケースも少なくありませんでした。
しかし、実際にはオンラインでも問題なく、相談や提案、商談ができることが判明しています。
一度でも顔を合わせたことがある顧客はもとより、オンラインでまったく初対面の顧客でも、比較的短時間での成果を出すことが可能です。
なぜかといえば、オンラインゆえに商談に集中し、短期間でじっくり考えられるからです。
オンライン接客のメリット
オンライン接客には商機を増やし、売上アップにつなげるための多くのメリットがあります。
どのようなメリットがあるのか、導入するのにふさわしい点を見ていきましょう。
低コストで成約率が高まる
契約件数を上げるには、成約の確率を上げるために件数をこなすことが大切と考えられていました。
また、何度も通うほど熱心な営業職と思われ、契約に結びつきやすいとも考えられていたのです。
オンライン接客のメリットは、顧客への提案力が高まり、顧客側も集中して商談に臨めることだけではありません。
営業効率や成約率も高まるのがメリットです。
移動時間はゼロで時間のロスがなく、移動するための交通費もカットできます。
しかも、移動時間や待ち時間なしでアポイントを入れられるので、これまでの何倍もの商談をこなすことも可能です。
コストを軽減しながら、商談件数を大幅に増やせて成約率も高まり、生産性も大幅にアップします。
顧客の幅が広がる
対面で会う時間がとれない方や、対面の相談に抵抗がある方も、オンライン相談なら自宅や職場などで気軽に画面越しにできるため、利用者が増える可能性があります。
遠方に住んでいる方、子育てや家族の介護をしている方、高齢や療養中などで外出が難しい方もお問い合わせや相談につながります。
提案できる相手や機会が増えるほど、商機が増やせるのです。
商機を増やせば成約にもつながりやすくなり、売上アップも目指せるのでメリットが多いです。
効率的にアポイントが入れられる
対面で客先をまわっての営業は、移動時間が必要です。
終了時間がずれるおそれもあるので、1日にとれるアポイントの数が限られています。
アポイントが入らなければ、時間が無駄になるだけです。
オンラインなら、移動時間がかからない分、アポイントの数も増やすことが可能です。
対面の場合、顧客の都合でなかなかアポイントがとれないこともありますが、オンラインは隙間時間で相談できるため、アポイントの件数も増える可能性があります。
アポイントが入らず、手持無沙汰な時間を減らし、効率よく仕事をすることが可能です。
人件費の無駄使いを減らし、生産性を上げられるのもメリットです。
オンライン接客で求められる営業力
もちろん接客する側も、オンライン接客向けの営業力を鍛えておくことが必要です。
つまり、パソコンとインターネット環境があれば、誰でも簡単に契約がとれたり、販売ができたりするわけではありません。
接客におけるおもてなし精神や思いやり、顧客への配慮を対面ではなく、いかにしてオンラインを介して提供していけるかがカギを握ります。
パソコンや提案ツール、販売ソフトなどを使いこなせるノウハウを身につけ、ロールプレイングで技術を磨いていきましょう。
さらに、実際に顧客とのオンライン商談を通じて経験を積み、自分なりの工夫点やノウハウを見つけていきます。
オンライン接客をした顧客に、接客後にアンケートをとることで、次に向けた改善点も見つけられます。
オンライン接客で商機を見出し、売上アップにつなげるには、企業側の努力も、営業職員などスタッフの教育指導や努力も必要です。
顧客の質問に即座に答えられる体制づくり、情報をすぐに検索して共有できるスピード力、検索力を高めること、シミュレーションや見積もりなどをその場ですぐにパソコン画面で表示できることなどが求められます。
ただ、自分の顔を映しているだけでなく、画面でわかりやすい資料を提示しながら、メリハリのあるプレゼンをしなくてはなりません。
オンライン接客で成果が出せる業種
オンライン接客というと、限られた業種しかできないと思っていませんか。
言葉で話が進む商談はできても「物は売れないのでは」「契約手続きはできないのでは」といろいろ不安もあるかもしれません。
しかし、オンラインとオンラインショッピングや発送、郵送やFAXでの契約書類送付、電子契約などを組み合わせれば、幅広い業種で活用が可能です。
買い物もできる
デパートやハイブランドのショップでは、一人ひとりのお客様に担当者がつき、一緒にお店を見てまわりながらフィッティングをしたり、接客をしたりするのが一般的です。
こうしたケースでも、オンライン接客の導入が進んでいます。
店内をカメラで映し出し、リアルタイムで商品を見せたり、おすすめの点などをズームアップして動画で見せながら提案したりすることが可能です。
お客様の買い物の目的や希望、条件、好みなどをヒアリングしながら、おすすめの商品を見つけ出して、その場で提案できるのもメリットです。
映像では、どうしても色味やサイズ感が違う場合もありますが、色の表現を工夫して伝えたり、自分の体に当ててみたり、お客様の手元にもある一般的なアイテムと大きさを比べて見せるなど、アイディアを出して工夫できます。
お客様が購入を決めれば、クレジットカード決済など電子決済ができ、後は商品を梱包して発送するだけです。
経験を重ねていくうちに、商品の見せ方や提案の仕方、動画を通じた説明の仕方などのノウハウが蓄積されていきます。
忙しくて店舗には足を運べない方や、子育てや家族の介護で外出が難しい方、近くにデパートやショップがない方も利用できるので、客層も広がり、商機を増やせるのがメリットです。